セグメント事業
私たちの歴史は,セグメントの歴史です。
地中深く築かれる交通インフラの建設をはじめ、 つねに一歩先をリードするセグメント技術で、時代とともに成長してきました。 セグメントの歴史、IHI建材工業の歴史でもあります。

加盟団体(リンク先)
・日本シールドセグメント技術協会 | ・高流動セグメント研究会 | |
・コンパクトシールド工法研究会 | ・リングロックセグメント研究会 |
セグメント本体
(1)RCセグメント
主に中口径・大口径トンネル断面用セグメントです。あらゆる荷重に対して設計が可能です。上下水道、共同溝から、地下鉄、地下道、電力、通信まで、広い適用範囲をもっています。
①ハニカムセグメント
全ピース同一形状のため、組立の自動化や省力化を実現できます。コーナーがすべて120度であるため、組立時シール材の脱却懸念を低下させます。トンネル縦断方向のひずみを柔軟に吸収でき、耐震性にも優れています。
②P&PC
P&PC(Prestressed & Precast Concrete)は、セグメントに埋め込んであるシースにPC鋼材を挿入します。円周方向にある有効なプレストレスが導入でき、鉄筋量と部材厚を低減できます。

(2)鋼製セグメント
主に小口径トンネル断面用セグメントです。上下水道、電力、通信工事に多く用いられます。急曲線、枝管取付部など、開口部の施工にも適応します。軽量で、取り扱いが容易です。
(3)SSPCセグメント
主に小口径トンネル断面用セグメントです。上下水道、電力、通信工事に多く用いられます。急曲線、枝管取付部など、開口部の施工にも適応します。軽量で、取り扱いが容易です。
(4)合成セグメント
①ICセグメント
5面を鋼板で覆われた鋼殻内部に鉄筋と鋼材を配置し、鋼材とコンクリートを一体化した合成セグメントです。大断面トンネルをはじめ、曲線区間や開口区間など幅広い用途への適応が可能です。


②SBL
SBLは、主鋼材とコンクリートが一体となった合成構造です。特殊荷重が作用する条件においても、セグメントの厚さを薄くすることができます。


(5)SFRCセグメント
コンクリートに鋼製短繊維を混入することで、曲げに対する強さ(じん性)やせん断強度を向上させ、はく離、はく落なども防止。主筋量の低減、配力筋・フープ筋の省略なども可能なセグメントです。

継手
(1)セグメント継手
①コーンコネクター
急速施工と二次履工省略の観点から、ボルトレスと内面平滑化を実現しました。

②水平コッター式継手
一対のC型金物とバックアップ材を取付けたH型金物で構成され、H型金物をC型金物の一方にセットして他方のC型金物にスライド・嵌合させることで、バックアップ材の反力により締結力を得る。
③フック継手
鋼材を組み合わせた簡単な構造で、部品の共通化が図りやすく、金物の製作や組み付けも容易です。また、厚さが小さなセグメントへの適応も可能です。
セグメントをトンネル軸方向に移動するだけで嵌合を完了できます。
(2)リング継手
①プッシュグリップ 1
楔を応用したピン方式の継手であり、オス側のピンボルトをメス側継手に押込むことで締結が完了する。

②プッシュグリップ 2
「プッシュグリップ 2」は、セグメントのリング間を締結する継手です。
特徴
- 継手の低コスト化
- シール材の封入に有効
- 構造部材として適用が可能
- 組立作業性の向上
- 組立精度の向上
- 内面平滑

③TSジョイント
低桁高に対応できるよう継手面の鋼材寸法を60mm角とし、コンパクトサイズを実現します。継手の使用部材は角パイプをベースに切板、ばね、ピンなど単純な加工部材で構成しました。従来型のボルトボックスが不要で、穴埋め施工のコストも省けます。
④ピボット継手
特徴
①挿入力は、嵌合部材を押し広げる力だけ必要であり大きな挿入力を必要としません。
②嵌合部材は積層部材を使用しており、経済的かつ厚さを自由に変えることにより必要引張抵抗に対応することが可能です。
③せん断に対しては段付きボルトの最小径が抵抗し、引張りに対しては嵌合部材を介して段付きボルト頭部の張り出し部が抵抗します。
(3)兼用
①BEST継手
セグメントの継手で最も実績のあるボルト接合を採用しています。継手金物は強度上必要な断面のみで、アンカー部を一体化したダクタイル構造です。また、二段ボルトと一段ボルトに同一金物を使用。継手金物には、ひび割れ防止策として緩衝材を貼付しています。

その他
グラウトバックセグメント
外面側に袋状のシートを格納し、組立後にグラウト材を注入して膨らませることで、急曲線施工時の地盤沈下を防止できるセグメントです。

HDライニング
HDライニング(High Durability Tunnel Lining)は、内面側に樹脂パネルまたは樹脂を被覆した高耐久性セグメントです。

EXPセグメント
鉄道トンネルや道路トンネルなど、多くの人々が利用するトンネルの場合、覆工コンクリートの剥落は大きな問題となります。現在のところ、このような剥落事故は、山岳トンネルにおいてとくに顕著でありますが、シールドトンネルにおいても、想定外の荷重が作用した場合、経年により劣化が進行しその程度が著しくなった場合、トンネル周辺の環境条件が変化した場合、初期の欠陥が見過ごされた場合などでは同様の事故が発生する可能性があります。
「EXPセグメント」は、耐アルカリガラス繊維シートを製造時にセグメントの内面側にあらかじめ布設することによりトンネル築造後の後施工による貼付工程を省くことが可能となります。
特徴
- セグメントの内表面に耐アルカリガラス繊維シートを有するため、覆工片の剥落を確実に防止。
- セグメント製造時点で繊維シートを設置するため、施工時に内在クラックが生じた場合でも確実に機能を発揮。
- 安価であり、強アルカリ中においても高い耐久性をもつ耐アルカリガラス繊維シートを用いるため、長期に亘って機能を維持。
- 高流動コンクリートを用いるため、セグメント内面に確実にセメントペーストが廻り込むとともに、耐久性を長期に亘って維持。
3次元計測装置
従来はセグメントの計測にノギスやガバリを用いていましたが、多くの時間と手間がかかっていました。そこで、世界で初めて3次元計測を導入し、短時間での計測が可能となり、大幅な省力化を実現しました。

