コンクリート気泡消失理論

3種類の気泡消失メカニズムを考えています。

(1) 第1メカニズム(変動的慣性力による低摩擦化と流動崩壊の連鎖)

  • ・変動的慣性力の印加により、瞬間的に無重力となり、各構成材料間の摩擦力がほぼゼロになる。
  • ・振動のピークに達すると、各構成材料が互いに接触して再配置がなされる。
  • ・この過程で、安定状態に向かってコンクリートが液相的に流下する。
  • ・この繰り返しで、密度が最小である気泡が上面まで達し、大気中に放出される。

イメージ:第1メカニズム

(2) 第2メカニズム(変動的慣性力によるCBの分裂・細分化)

  • ・変動的慣性力の印加により、CBとコンクリートとの慣性力差でCBを崩壊させる。
  • ・CBを二次、三次と高次のCBに分裂させ、所望するCBの大きさとする。
  • ・CBの高次分裂を進行させれば、粗大なエントラップトエアをエントレインドエアに変化させることも理論的には可能だと考えられます。

イメージ:第2メカニズム

(3) 第3メカニズム(キトラ古墳型CBの共振崩壊によるCBの微細化)

  • ・第1、第2メカニズムで消失できないCBは、複数の粗骨材で囲まれてエアが捕捉されたものである。
  • ・密度が比較的近い粗骨材とセメントペーストで集合体を成しているゆえに、第1、第2メカニズムでは崩壊させることができない。
  • ・キトラ古墳型CBを構成する粗骨材の固有振動数に近い振動を印加し、粗骨材自体を共振させることが有効であると考えられる。

イメージ:第2メカニズム